小川 史郎 オーナー(洋装店ヲガワ)のインタビュー

洋装店ヲガワ 小川 史郎 オーナー

洋装店ヲガワ 小川 史郎 オーナー SHIRO OGAWA

神奈川県横浜市出身。桑沢デザイン研究所を卒業後、VAN Jacketやキャビンで縫製業の経験を積む。洋装店ヲガワでは、洋服のお直しのほか、オリジナルブランド『Paradise』も手がけている。(相鉄線西横浜駅より徒歩約8分)

母親らが立ち上げた洋品店

もともとはうちのおふくろとそのお姉ちゃんが始めた店なんです。最初は東久保町で、それからここに引っ越してきて。当時の横浜は海外の方が多かったし、この隣もビアホールだったんですよ。オーダーメイドで洋服を作ったり、ドレスを直したり。途中、横浜高島屋さんの下請けのような仕事もあったようですね。僕が小学校高学年のころかな。お直しができた服を入れた箱を手に、高島屋さんによくお使いに行ったことを覚えてます。そういった環境で育ったこともあり、僕も桑沢デザイン研究所に進学して、縫製業を学ぶことに。卒業後は、VAN Jacketやキャビンで経験を積んで、40歳ごろだったかな。この店を継ぐことに。妻と娘にも手伝ってもらいながら、もう30年以上になりますね。

裾上げからボタン付けまで何でも対応

洋服のお直しやリメイク、オーダーメイド。あとは『Paradise』というオリジナルブランドを立ち上げてジャケットやTシャツ、バッグなどを制作、販売しています。洋服のお直しだとパンツの裾上げからボタン付けまで、本当に自分ができることならすべて対応しています。長年やってきたノウハウがありますから。特徴がないのが特徴。オールマイティーなところが特徴かもしれないですね。洋服のお直しっていうと、昔はお母さんやおばあちゃんがやっていたことですけど、皆さんが喜んでくれるならやってあげたい、という気持ちが大きいですね。ちょっとこれは直せないかな、というものを一度相談にいらしていただけたらと思います。

思い出の服をリメイクで再生

家族には「雑だよ」と言われますけど、よく言えばフランクな接客だと思います。近所の方は、よく知っているんじゃないかな(笑)。何度も来てくれる方がほとんどだし、友だちを連れてきてくれる方もいらっしゃいますね。お直しはもちろん、リメイクも多いですよ。お母さんが若い時に買ったコートだけど生地はいいから、今風のデザインに直してほしいとか。ちょっと昔のだと肩パッドがすごく入っていたりするじゃない? それを取って、膨らんでいる部分を体にあわせたりね。コートをバッグにリメイクしたこともありましたね。おじいちゃんが着ていたスーツとか、思い出のものをどうにか残したいとお願いされます。皆さん、捨てるに捨てられないって言われるんですよ。タンスの肥やしになるくらいなら、リメイクで生まれ変わらせてあげるのが一番いいかなと。最近は、そういう着ていない思い出の洋服をクマのぬいぐるみとか、飾れるようにするのもいいかなと思っていますね。

リメイクバッグも人気!

オリジナルブランドでは、洋服のほかデニムの裾上げで切ってしまった裾の部分を組み合わせて、バッグや袋を作っています。一点もののリメイク商品ですね。サイズアウトしてしまった子ども服で人形を作ったり、コーヒーの麻袋をバックにアレンジしたり。オリジナルの制作も続けていきたいですね。

おふくろたちが立ち上げてもう70年以上。この地区ではかなり古株ですけど、数年前に外観と内装をリニューアルしたんですよ。前を通る方が「かわいいわね、何の店?」と入ってきてくださることも。一番初めに来たお子さんには「なんだよ、パン屋じゃないのかよ」なんて言われました(笑)。店内には、当時おふくろが使っていた年代もののミシンも置いてあります。もう動かないので、お守りみたいなものですけどね。

さらに盛り上がる街に

長年、久保町に住んでいますが、やっぱりこの街がずっときれいだとうれしいですね。藤棚商店街も近いですし、顔見知りの方も多いからこそ街をきれいにして、おいしいものを食べて、みんなが健康で長生きできるような街になればいいなと。そうすれば、さらに街が盛り上がるんじゃないかなと思っています。

「こんなリメイクがしたい」「オーダーメイドで作りたい」といったこともプロとしてアドバイスしながらしっかりと対応しますので、洋服のことで困ったことがあったら、何でも相談に来てください。

 

※上記記事は2024年2月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

洋装店ヲガワ 小川 史郎 オーナー

洋装店ヲガワ小川 史郎 オーナー SHIRO OGAWA

洋装店ヲガワ 小川 史郎 オーナー SHIRO OGAWA

  • 出身地: 神奈川県横浜市

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