藤田 麻美 院長 ／ 藤田 日出男 副院長（関歯科医院)のインタビュー

「祖母、父の歯科医院を見て育ち自然に継承」「隣の友人に聞いたことから道が拓けた」

麻美先生：歯科医師を志したきっかけは、私の祖母から父と２代続く歯科医院でしたので、私も当然継ぐのだろうな、とごく自然に思っていました。一時「本当にこれでいいのかな」と進路について掘り下げて考えたこともありましたが、「私は歯科医師が向いているだろうな」と心が決まりました。

日出男先生：実は歯科大学は第一志望ではなかったのですが、当時通っていた予備校で、隣の学生が東京医科歯科大学を受けると聞き、私も受けることにしました（笑）。結果的には、その時の彼と同級生になりました。ひょんな事がきっかけで道が拓け、気がつけば夢中で進んできましたね。

患者様のお困りごとに親身に寄り添う。自分の技量を見極めること

麻美先生：これはスタッフにもよく話しているのですが、患者さんは、痛みがあるなど、何か課題を抱えて当院にいらっしゃることを忘れてはいけないということです。時にはお困りの状態で、つい伝え方がきつくなることもあるかもしれないけれど、こちらでは親身になり暖かく受け入れることを心がけています。入ってすぐのスペースは、気持ちをリラックスしていただけるように、大好きな絵などアートを飾っていて、患者様にも「先生、ここ素敵ですね。いいですね！」とお声がけいただいています。

日出男先生：日々、技術を学び、磨くことはもちろんですが、同時に自分の能力・技量の限界を知っておくことも大事です。その上で患者さんにとっての最善の治療の選択肢を考えています。

麻美先生：主人は職人気質で言葉数は少なめで、また私とは違うでしょう（笑）。でも、彼はプライベートでも歯のことを日々探求しているので、色々頼りにしております。意見を聞けてありがたいと思っています。夫婦で性格が違うからこそ、気づくことが多く磨き合えるところがあるかもしれませんね。歯科医師の娘も、時々、歯科医院を手伝ってくれるのですが、時には３人で一人の患者様の症状について真剣に意見を出し合い、最善の方法を議論しています。

年齢を重ねるにつれ、歯の１本１本が大事になってくる

麻美先生：昔は歯科医師が歯ブラシのことを教えることはなかったんですね。たまたたま私が父の仕事を手伝っていたときに、ある患者様が真面目に歯ブラシをなさっているものの、歯肉の状態が悪かったんですね。そこでまた来院された時に、私は「歯ブラシで必ず歯はよくなりますよ」とブラッシングの仕方をしっかりお伝えしました。その方はそれを日常で継続してくださって、どんどん歯肉の色が健康的になり、歯の状態が改善されました。今でもその方は通ってくださっていて「私を捨てないでくださいね」なんておっしゃるのだけど（笑）。患者さんを通して、「歯ブラシで良くなることを皆さんに教えなくちゃ」と再認識した出来事でしたね。高齢になってくると、髪の毛１本１本が大事なように、歯の１本があるかないかで随分気持ちが変わってきます。「できるだけ歯は抜きたくない」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。だからこそ普段の歯ブラシが本当に大事ですね。主人も歯ブラシには結構うるさいですよ（笑）。

どんなことでも「こういう方はこうに違いない」と決めつけない

患者さんに先入観を持たないで接することを大事にしています。例えば、こういう方はこうだからと決めつけないで、後ろから俯瞰的に見ていくことを心がけることは大事ですね。お一人お一人とフラットに向き合い、これからも誠実に治療に取り組みたいです。

地域の皆様の歯の健康を守ります・安心して来られるよう初心を忘れず

３代にわたる歯科医院なので、地域の方にはよく知っていただいて、安心して来てくださっているとは思いますが、歯科医院に緊張感やハードルを感じられる方はいらっしゃいます。ご自分で気になっていることも、医師に直接言いにくいこともありますよね。患者さんはよく私たちに「ありがとうございました」とおっしゃいますが、実はちょっと不便や不具合があっても「先生に悪いから」と言って遠慮されることがあるんです。そんな時、私は「あなたの歯だから、あなたのための治療だから、我慢しないでなんでも話してくださいね」とお伝えするようにしています。患者さんのための歯医医院ですから、地域の皆様の歯の健康を守ります！私が通っていた高校の校訓で「徳においては純真に 義務においては堅実に」という言葉があり、今も心に置いているのですが、初心を忘れず、これからも誠実に患者様と向き合いたいです。保険内診療から自由診療まで様々な選択肢がありますので安心してどんなこともご相談ください。

※上記記事は2023年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。