成瀬歯科クリニック 成瀬 隆弘 院長 TAKAHIRO NARUSE
東京歯科大学卒業。同大学矯正科大学院歯学博士。1999年に『成瀬歯科クリニック』を開設。(「JR横浜駅」東口から徒歩7分、相鉄線「平沼橋駅」より徒歩5分、横浜市営地下鉄「高島町駅」より徒歩5分)
東京歯科大学卒業。同大学矯正科大学院歯学博士。1999年に『成瀬歯科クリニック』を開設。(「JR横浜駅」東口から徒歩7分、相鉄線「平沼橋駅」より徒歩5分、横浜市営地下鉄「高島町駅」より徒歩5分)
矯正専門の開業医だった父の影響が大きかったのでしょう。実は設計士という職にも惹かれていたのですが、父から「歯を並べるのも似たようなものだから」と言われまして。実際はどうでしょう、似通ってる部分もあったかもしれませんが(笑)。
1999年に『成瀬歯科クリニック』を当地に開院いたしました。珍しいケースかと思いますが、私の場合、大学の矯正科に残っている頃より街の歯科医院で一般歯科診療を経験してきました。例えば、矯正治療だけでは後戻りのリスクがある症例では、補綴等を工夫することでそのリスクを下げることができます。そこに気づいたからこそ、一般歯科と矯正歯科、双方を学ぶ必要があるとも考えていましたし、それが現在の当院の特色となっているのです。
ちゃんとした入れ歯を入れてあげた途端、それまで立つこともおぼつかなかった方が、元気に歩いて帰られるようなこともあります。お口は食べるために、話すために必要なものですけども、特に噛み合わせは全身にも強い影響があり、当院では全身的なことを考えた噛み合わせ治療を重視しています。例えば入れ歯の場合、その人に合った噛み合わせの位置を決めるところから始まりますし、お顔自体が歪んでいるような人の場合、矯正治療を組み合わせ、噛む面から揃えていく治療が必要となります。
矯正科では、噛み合わせや身体の歪みの診断も含めて学んでいくことになります。補綴は一般の先生が、矯正は矯正の先生に頼んで、ということになりますと、時に患者さんにいらぬ苦労をかけることもあるのです。一般歯科と矯正歯科、両方の観点で症例を見ていくことが大切なのです。
当院では、過去に治療をされて、「何か合わない気がする」「また痛くなってきた」と相談に見える方が少なくありません。こうしたケースの多くが、例えば冠1つとっても、噛み合わせを考慮されずに治療がされていることが残念ながら少なくないのです。噛み合わせと一口に言っても、座っている状態と寝ている状態では異なります。体位を考慮しつつ、バランスを合わせて治療をしていかなければ、一部だけ当たりが強くなり、せっかく治療をしたのにまた痛む、ということになりかねないのです。
矯正学とは、単に歯を動かす方法論というだけではなく、噛み合わせに着目した診断学でもあるのです。なぜ今の状態が起こっているのか。例えば、今注目されている睡眠時無呼吸症候群(SAS)がそうです。寝ている時に顎が下がることが一因になっているケースがあるのですが、これも診断によって明らかにし、対策をとっていくことが有効になります。実際、SASの診断は、矯正の先生が始めたという話もあります。お口のみならず全身への影響を考慮しつつ、原因に遡って治療をすることが大切です。
私は当院での診療以外に、各企業を周り、スケーリングまでを含む定期健診をおこなっています。いわゆるお口の健康診断ですね。新型コロナウイルスの流行時、この活動は一旦ストップしていました。検診だけではなく、コロナ禍でそれまで定期的に通院されていたのを中断された方も多いと思いますが、企業健診を再開したところ、少なくない数の方が以前よりお口が悪くなっているケースが目立ちます。お口の健康は全身にも影響するものですので、しばらく歯科医院から遠ざかっている方は、相談がてら、歯医者さんに行ってみてもよろしいかと思います。
治療をされずともいいのです。年に1回でもいいですから、定期検診を受け、お口のお掃除を受けられることをお勧めします。年に1回でも受けられていると、やはりお口の環境は如実に変わってくるものですから。お口の中の健康は、生活における幸せの源でもあります。なんでも話せるお口のパートナーとして、どうぞお気軽にご利用ください。
※上記記事は2023年11月に取材したものです。
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