三宅 建作 院長（まずはネットでクリニック)のインタビュー

オンラインでの相談は24時間対応

もともと父親が会社を経営していたので、自分も経営者になろうと思っていたんです。でも、父の会社があまりうまくいかなくなってしまい、いろいろ悩んでいたときにテレビで発展途上国の恵まれない地域の子どもたちが一生懸命に飲み水を汲んでいるのを見て、この子たちに何かしてあげられる職業はないか、と医師を志すようになりました。

「まずはネットでクリニック」という院名どおり、当院はオンラインでの相談に24時間対応しています。それは医師を志したときの気持ちが原点です。僕は海外での医療経験もありますがへき地でも村に1個スマホがあるというのは普通のことなんですね。病院がなくても、医師がいなくても、スマホがあればオンラインで相談ができる。今はいろいろと難しいことも多いですが、そんな世界の現状を見て将来的にはオンラインで世界中の人の医療相談に対応したいという気持ちから、海外の方も多い横浜・みなとみらいで「まずはネットでクリニック」を開院しました。

日本にも数少ない総合診療科クリニック

当院は、総合診療科のクリニックです。何でも全部診ます、というわけではありませんが、気になる症状があったときの入口のような存在だと思っていただければ、イメージしやすいのかなと考えています。医師になってから、救命救急センターで経験を積み、へき地や離島での勤務に従事していたため、ある程度の症状については判断ができると自負しています。例えば、頭が痛いという患者さんがいたとして、麻痺がない、意識もはっきりしているというのが分かればCTは必要ないだろう、という判断ができますし、逆にもしかしてこれは…という症状の場合は専門医への紹介も速やかに行える。内科だけでなく、整形外科領域など、科をまたいでさまざまな症例を理解していますから、今の症状に対してのどうすればいいのか、次にどんな症状が出たら専門医に行くべきなのか。そういったことをお伝えすることができるというのが、総合診療科だと思っています。

オンラインでまずは相談を！

屋久島で勤務していたときには、何十キロと離れた隣の病院の小児科の先生から「痔の患者さんがいるんだけど写真をメールで送ったから、見てくれる？」と相談されることもありました。島には専門の医師がいない科もあるので、幅広く症例を診られる自分が重宝されていたんですね。当院では、そんな風に気軽にオンラインで患者さんの相談を受け付けたいと思っています。お話を伺って、どのタイミングでどういった病院に受診した方がいいのかを助言するのはもちろん、当院で対応可能なものだったら来院いただく。オンラインでお話を聞いているので、来院後すぐに検査に入れるなど待ち時間も短縮できるのがメリットです。慢性疾患の通院など血液検査だけを出社前に行い、あとの説明や処方はオンラインで、ということも可能です。

自分や近親者だったら？と考えての対応を

昔から自分の親だったら、子どもだったら、自分だったらどうだろう、ということを考えながら診療を行っています。医療の基本ですね。あとは、ちゃんと説明すること。「説明なんていいから薬だけ出してくれたらいい」といった方も稀にいらっしゃいますから、自分がどういう病気で、どういう薬を飲まなくちゃいけないのか。その結果、将来的にどうなる可能性があるのか。それをしっかりと理解いただくのも自分たちの仕事だと思っています。だからこそ、オンラインでの相談も重要です。来院しての対面より、お互いに都合のいい時間を使ってじっくりとお話ができますから。

出社前、勤務後にも来院可能

近隣にお住まいの方はもちろんですが、お勤めでいらっしゃっている方も多いと思います。そういった方が出社前、勤務後にも立ち寄れるよう早朝7:30から21:30まで。土日祝日も対応しています。検査など来院しなくてはいけないもの以外、症状について話を聞いたり、こちらが結果について説明したりと、自宅や会社でオンラインを利用できるものは利用していただき、クリニックでの待ち時間を減らすとともに通院の負担を少なくできればと考えています。総合診療科ですので、どんなことでも構いません。まずは相談ください。こういった診療スタイルのクリニックがあるんだと知っていただければと思います。

※上記記事は2023年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。