星野 憲二 代表(おきらく食堂 陽喜亭)のインタビュー

おきらく食堂 陽喜亭 星野 憲二 代表

おきらく食堂 陽喜亭 星野 憲二 代表 KENJI HOSHINO

横浜のホテルのフレンチレストランで長年研鑽を積む。ホテルを退職後は約3年間、イタリアン、中華、和食居酒屋など色々なジャンルで修行を積み重ね、〇〇年(←ご確認お願いします)「おきらく食堂 陽喜亭」を開店。(相鉄線「西横浜駅」から徒歩5分)

小学生から釣りに行き、魚を捌いて調理していた・料理人になろうと思った原点

子どもの頃、両親がお茶屋を2店舗経営してまして、共働きで忙しかったこともあり、学校から帰宅するとよく1人で釣りに行っていました。そのうちに自分で釣った魚を捌いて調理したくなってきたんです。今のようにスマホでレシピを調べる時代ではなかったから、周囲の大人に自分から聞きに行って、家で色々試していました。アナゴをどうやって美味しく煮るの?とか。同級生の親がやっている釣り船屋さんで、どうやって魚をおろすのだろうと船長さんを見て学びました。小学6年生になった頃には色々な魚を捌けるようになり、中学生になると、友人に自分の作った魚料理を振る舞うまでになりました。自己満足なんでしょうけれど、目の前で美味しいと喜んで食べてくれることが嬉しくて、そこが料理人になろうと思った原点だと思います。その気持ちがなければこういう商売は続けていけませんよね(笑)。

ホテルのフレンチレストランで長く研鑽を積み、退職後は開業を見据えて修行

調理の道に進むことになった大きなきっかけは、仕事でお世話になった方から一緒に働かないかと声をかけていただいたことでした。その方は横浜で老舗のブライダル業界の会社にお勤めだったことから、ホテルのフレンチレストランの仕事をご紹介してくださり、そこで長く勤めさせていただくことになりました。ブライダルの調理は相当な場数を経験し、朝から夜までの仕事は本当に忙しかったです。当時のブライダル業界は勢いがあったので、正直お給料もとても良かったですが、徹底的に数をこなして働くうちに、ふと「料理を通して何をしたいのだろう。本当に自分のしたいことは何だろうか」と考えるようになり、他の分野の経験を積むべく、ホテルを退職し、約3年間、イタリアン、中華、和食居酒屋など色々なジャンルで修行を積み重ねました。そうしていくうちに、自分がどのようなお店を作りたいのかイメージを明らかになり、それを具現化するための自分のお店の開業に踏み切ったわけです。

お客様が釣ってきた魚を捌いてアラカルトで・時にはパスタやラーメンまで!

当店は洋食がメインのお店ですが、自分が釣りが好きなこととから、釣り好きなお客様から釣ったお魚をいただくこともあって、お刺身や煮魚などアラカルトでお料理に出したりもします。色々なジャンルの飲食店で修行してきたので、なんでもござれですね(笑)。メニューにも、焼き魚定食やお刺身の盛合せ、ピザなど色々あるでしょう。お客様からは「こういうもの作ってもらえない?」と時にはパスタやラーメンと頼まれることもあります。まかないで自分たちが食べているものまでよくご覧になっていて、作って欲しいと言われることも。僕はなんでも作れると思っていただいているようですね(笑)。

 

長く続けるために、地域に根ざし試行錯誤・微調整の工夫を続けてきた

当店は今年2024年で16周年になるのですが、開店当初から細く長く地域に根ざしてやっていきたいと思っていました。だから価格設定も頑張っています。今はラーメン一杯でも1,000円近くする時代に、定食を700円代で提供し続けるために本当に試行錯誤しています。なんでも値上げしている時代だから、うちも価格を上げることもできますが、気軽に毎日のようにでも通っていただけるような存在のお店でありたいと思っているんです。その分、これまで家族や従業員にも負担をかけてきた部分は自覚していますし、語りつくせないくらい苦労をしてきました。当然、赤字が出たらやっていけないので、その辺りのギリギリのところを、量や数十円の値段変更などちょっとずつ工夫して調整してやっています。

ホテルでシェフを続けていれば、こんな苦労はなかったのかもしれないけれど・・・。キッチンにこもって調理をひたすらこなすよりも、自分はお客様の様子や表情をみながら、たまにお話を交わしながら料理をするのがやっぱり好きなんです。どうにも気取ったことが苦手で、自分が「こちらは、どこ産のお肉で、こちらのお野菜は・・・」なんてお客様にウンチクを語るのはちょっと合っていない思うんです(笑)。うちには毎日のようにお食事に来られるお客様もいらっしゃるので、皆さんが日常づかいしやすいような価格帯に抑えたいので、どうしても食材の予算は限られるますが、その分、仕込みに手間暇をかけてお料理を美味しく仕上げるのが大事な仕事だと思っています。

「いらっしゃい、お帰りなさい」という気持ちでお迎え

お客様へ「いらっしゃい、お帰りなさい」という気持ちでお迎えしています。この辺りは単身の方用のマンションも増えてきていますよね。家でご飯を作るとなるとスペース的にも材料を揃えたり調理するのも大変だけど、ここに来たら美味しいご飯を食べられる、そう活用してくださったら嬉しいです。お客様は一度入られると、安心して何度もご来店くださるのですが、それまでは入ろうかどうか迷っていたと結構おっしゃいます。夜もお食事だけでももちろん結構ですし、ちょっと飲みたい方も、皆さんがその時々でお気軽にお越しいただければと思います。お若い方がインターネットで口コミを見て、来てくださることも増えて嬉しいです。ここに来て、お一人でゆっくりと食べたい方も、少しお話ししたい方もいろんな人がいらっしゃるので、そうしたお気持ちを察しながら、お食事を提供し続けていきたいと思っています。

 

※上記記事は2024年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

おきらく食堂 陽喜亭 星野 憲二 代表

おきらく食堂 陽喜亭星野 憲二 代表 KENJI HOSHINO

おきらく食堂 陽喜亭 星野 憲二 代表 KENJI HOSHINO

  • 出身地: 神奈川県横浜市
  • 趣味: 釣り
  • 好きな映画: 感動する映画を一人で観る時間が好き
  • 好きな言葉: 塵も積もれば山となる
  • 好きな音楽: リラックスできる穏やかな音楽
  • 好きな場所: 山、湖など静かで落ち着ける場所

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