武田 剛 代表（音楽スクール モアハーモニー)のインタビュー

15歳でドラムを始めミュージシャンとして活動

ドラムを始めたのは、中学校3年生のとき。将来のことなんて、全然頭になかったんですけどドラムだけはずっと練習していたんですね。短大のときかな。ちょうどテレビでジャズ・ドラマーの渡辺文男さんの映像を観て「かっこいいな」と思ったのをきっかけに、門をたたいて弟子にしてもらって。そこからドラム1本で生きていこうという気持ちを持つようになりました。ミュージシャンとして活動しながら、ドラムの講師も務めていましたが、もっと自分が思うように音楽のすばらしさやドラムの楽しさを伝えていきたい。自分でスクールを立ち上げれば、自分の好きなようにできるのかなと。ちょうどこのスタジオを借りられることになり、2012年に「モアハーモニー」を開校しました。

サークル感覚で楽しく学べるのが特徴

当教室は、普通の音楽教室と比べるとちょっと特殊なのかなと思いますね。普通はある程度の時間でレッスン内容が決まっていて、先生が教えて生徒さんは学ぶという一方通行が多いと思うんですけど、それじゃもったいないなと。レッスンだけで生徒さんとの時間を終えるのではなく、先生と生徒さんがいろんな交流ができるコミュニティーの場にしたいと思っています。もちろん教える時間もありますが、ときには一緒にセッションのようなこともやりますし、季節ごとにイベントも開催しています。鍋パーティーやお花見、バーベキュー。マラソン大会なんていうのもありましたね。全然関係なさそうに見えますけど、その中心に音楽があれば何をやってもいいと思うんです。人間の根源的な部分で音楽というのは必要なものなんですよね。わいわいと楽しみながら、音楽のことを話したり演奏したり。そういう場を設けられる教室で在りたいなと思っているので、通ってくださる方も習い事というよりは部活やサークルみたいな感覚の方が多いです。

幅広い年齢層が通う音楽教室

初心者の方はもちろん、クラシックの方がジャズを習いに来るなどプロの方もいらっしゃいますね。うまいへた関係なく、音楽は老若男女、年齢も性別も関係なく楽しめるものですから。それを伝えていきたいなと思っています。今いらしている生徒さんは、小学校低学年から80代まで。かなり幅広いですね。ライブをやったりすると、小学生とおじいちゃんが一緒のバンドで一つの曲を演奏したりして。世代を超えて楽しめる。そこが音楽の一つの魅力だなと思います。

和楽器ジャズバンドとしても活躍

最近は和楽器ジャズバンド「KARURA TRIO」としても活動しています。和楽器に興味を持ったのは、新婚旅行がきっかけです。ウィーンに行ったんですけど、そのタイミングで僕の大好きなジャズミュージシャンもウィーンに来ていて。音楽ざんまいの日々を過ごしたものの、帰りの飛行機のなかで「僕は何の音楽をやりたいんだろう」と思ったときに、ジャズじゃないなと。クラシックの聖地でジャズという民族音楽を見てしまったからかもしれませんが、今まで借り物の技術で演奏してきた、というような感覚を持ってしまったんですね。そんなときに、飛行機の窓から日本の国土、森林がうっそうと茂っているのを見ていたら、太鼓の音が聞こえてきて。それをきっかけに、日本の伝統文化を学んで、それを音楽で表現したいなと思うようになりました。その後、和太鼓の基礎を学び、仲間を集めて「KARURA TRIO」を結成。最近では、古典の知識や技術を入れたいと、能も習い始めました。たまに、教室で披露しているんですよ。

音楽を通して交流できるコミュニケーションの場に

どなたでも興味があれば、ぜひ一度お問い合わせいただけたらと思っています。今までに音楽は学校でしかやったことがないという方も大丈夫です。ドラムを触ったことがない、音譜が読めないという方も安心していらしてください。まずは、触れてみて楽しむことが大事なこと。そのために広く門戸を開いていますから。生徒さんじゃない近隣の方が遊びにくることもあるんですよ。音楽好きの方がふらっとお茶を飲みにきたりしますし、今後もそういったコミュニケーションの場所で在りたいですね。横浜は文化芸術の盛んな街。西区は特に活気のあるエリアだと思うので、そこにこういった音楽のコミュニティーがあるということをまず知っていただきたいです。どんどん遊びに来てください。

※上記記事は2024年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。