稲葉 佑 代表（リソカラ 〜Pilates Body Make Studio〜)のインタビュー

理想の身体を作り、将来、傷めることがないように

人と関わることが好きでしたので、介護士やスポーツインストラクターを夢見ていたこともありました。中で、私はもともとスポーツが好きで、自身も腰や膝を怪我し、理学療法士の方に関わったことがあり、それをきっかけとして理学療法士の道を歩み始めたのです。

理学療法士として病院で患者さんを見させていただいているうちに、「予防」の重要性を認識するようになっていきました。実際に痛くなる前に生活の中で運動を取り入れ、身体を整えることで、何らかの障害が起こるのを予防できるのではないか、と考えるようになったのです。そこで「何かいい運動はないものか」と探し始め、たどり着いたのがピラティスでした。

私の考えに共鳴し、同じく理学療法士であり、ピラティスのインストラクター資格を取得した仲間と始めたのが、2023年1月にオープンした『リソカラ』です。

ベッドの上から始まったエクササイズ

ピラティスは、第二次大戦中、看護師だったジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスさんという方が、体があまり動かせない負傷兵への運動として始めたものです。病院の“ベッドの上”でおこなえる運動から始まったこともあり、寝転がっておこなうエクササイズを中心に、どなたでもできる運動、ということが大きな特徴です。また、医療から派生してできたものですから、正しい姿勢を作り、より良い身体を作っていくことが主眼となります。

会員様は20代から60代と幅広く、当初の目的は、ダイエットはもちろん、首や肩、腰の痛みを抱え、姿勢を改善することで痛みをなくしていきたい、というご希望の方が多いと感じます。レッスンはマンツーマンでおこなうプライベートとグループレッスンとに分かれています。グループの方も最大で6名のレッスンになりますので、インストラクターの目が行き届かないということはありません。「となりの人も頑張ってるから私ももう少し」といったように、皆さんが一緒に取り組むことでモチベーションが上がっていく様子が見られます。

身体のスペシャリストとして、1人ひとりの方にとって、より良い運動となるようアドバイス

身体のスペシャリストである理学療法士として主にリハビリテーションに従事させていただいておりましたので、動きを見れば、どこが動いていないのか、どの辺があまり思わしくない状態なのか、といったことはわかります。ピラティス自体にも身体の動きへの評価基準がありますが、プラス、理学療法士としての人体構造の知識を組み合わせることで、よりよく身体に負担をかけられるよう、常に会員さんの動きに目を配っています。

負荷を簡単に変えられることが特徴。今後はより負荷の少ない運動も広めていきたい

その人にあった負荷をかけていくことが大切です。負荷をもっと求める方には、同じエクササイズにしても、足を上げるなど、形を少し変化することで対応が可能になりますし、逆に少し負担が大きいと見えれば、例えば手で頭を支えるなど、変化がつけやすいのもピラティスの特徴です。

今後は高齢の方に向けて、ピラティスの要素を含めたより簡単にできるような運動を考案し、普及にも努めていきたいと考えています。ご高齢の方向けに、体育館を借りての体操教室などもいずれは実施していきたいですね。

今後という意味では、インソール（中敷き）の作成も手がけていく予定です。病院勤務時代に携わっていたもので、例えば、歩いている時の身体の痛みを軽減させたり、スムーズに歩けるようになるなど、身体の操作が容易になるものを手がけることが可能です。皆さんのニーズに広く応え、地域に少しでも貢献できていけば幸いに思います。

地域のみなさんへメッセージ

痛くなる前に身体を動かし、予防をしていきましょう。「何か運動を始めたい」という方にとって、ピラティスはオススメです。ピラティスというと、プロスポーツ選手やモデルさん、女優さんが取り入れている運動として認知されてきた経緯がありますので、「敷居が高い」とお思いになってる方も少なくないかもしれません。ですが、お話ししましたように、元々は医療から派生し、どなたでもできる運動として始まったものです。いらしていただければ、その良さをおわかりいただけると思いますので、まずは体験から始めてみてください。

※上記記事は2023年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。